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このコーナーでは、写真が撮れたのもから順次紹介していきます。
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昆虫相

屋久島の昆虫類について紹介します。
昆虫は、非常に多岐にわたりますので、ぼちぼちおもしろいものを紹介したいと思います。
2013年は屋久島弓道場で蛾にはまりました。まだまだ屋久島にいる蛾のごく一部ではありますが、多様な蛾の世界をお楽しみ頂ければ幸いです。日本初記録となりましたアカネシロユミクチバ(新称)も掲載しております。間違いも多いかと思いますがご指導頂ければ幸いです。

新着情報
・2022/11/16 屋久島産蛾類図鑑にヒメヤママユ、キマダラツバメエダシャク、オビベニホソシャクを追加しました。
・2023/07/21 屋久島産蛾類図鑑にシロオビドクガ(屋久島亜種)を追加しました。

チョウ類 トンボ類 トンボ類 セミ類 カメムシ類 甲虫類
蜂蟻類 ナナフシ類 バッタ類 その他
チョウ類
イチモンジセセリ

下翅の白点が一直線に並ぶのでイチモンジセセリか?
幼虫の食草がイネ科で、昔はイネの害虫とされていたという記述が図鑑にあります。
今は折り合いをつけたのか、濡れ衣をはがすことができたのか害虫では、害虫ではなくなっているようです。
全土に普通。
チャバネセセリ

下翅の表に白点がないのでチャバネセセリと思われます。
セセリチョウは地味なのですが、その中でも白点が少なく一層地味な蝶です。
クロセセリ

市川家のホワイトジンジャーに来ました。
幼虫の食草がショウガ科の植物で、ゲットウの鼻に集まっているのを見かけます。
九州、南西諸島から近畿、四国へと分布が広がっているそうです。
アオスジアゲハ

屋久島では最もよく見かけるチョウの一つ。
普通種だが、青いスジがとても美しい。
よく川原で水を吸う姿が見られる。時に群舞していることもある。
水を飲んだ端から尿をするので喉が渇いているのだか良くわからない。
ミカドアゲハ

ミカドという雅な名前は、明治天皇に由来するとか。
春先屋久島ではよく見かける。
三重県以南に分布するが個体数は多くなく、高知県では天然記念物となっているらしい。
キアゲハ

沖縄ではほとんど見ることができないようなので、北方系なのでしょうか。黒味岳の山頂で優雅に舞っていました。セリ科の草本が食草ということなので、ちょうど花が咲いていたツクシゼリに卵を産みに来たのでしょうか。それにしても屋久島のツクシゼリは極端に小さいので、大きなアゲハの幼虫を養えるのか心配です。
アゲハ(ナミアゲハ)

アゲハといえばこのチョウだが、屋久島では黒いアゲハが圧倒しており、あまり目立たない。食樹がミカンというから屋久島では、いばれないのかも。
ナガサキアゲハ

シーボルトが長崎で最初に採取したからナガサキアゲハだとか。
白いすかしの雌はとても美しい。雄は真っ黒。
下羽に尾がないので、すぐに他のアゲハチョウと区別ができる。
栽培みかん類が食草。関東以南
ジャコウアゲハ

尾の長さが目を引いたので写真を撮ったら、ジャコウアゲハでした。
オスの出す匂いが麝香に似ているとか。
黒く優雅なアゲハですが、胴体の赤色が毒々しい。
実は食草のウマノスズクサから毒を得て毒蝶となっているそうです。

本州以南
モンキアゲハ

羽に白い紋があるのが特徴。
紋が白いのになぜか紋黄アゲハなのは標本になると白紋が黄ばんでくるからとか。
屋久島で最もよく見かけるアゲハチョウの一つ。
みかん科が食草関東以南
クロアゲハ

屋久島では黒いアゲハが何種類かいますが、いまいち特徴のないのがこのアゲハ蝶。

ミカン類等が食草
ミヤマカラスアゲハ

金属光沢のある羽が実に美しい。写真でこの美しさが表現できないのが残念。
なぜか屋久島にはカラスアゲハがいなくて、このミヤマカラスアゲハだけが分布いている。
カラスザンショウ等が食草
モンシロチョウ

子供の頃、蝶といえばまずこのモンシロチョウ浮かぶほど馴染み深い蝶。
アブラナ科の植物が食草で、キャベツから青虫が出てきたらモンシロチョウの幼虫かも。
キタキチョウ

黄色のはチョウチョ!という絵本がありますが、まさに絵本に出てくるような黄色の蝶です。北と呼ばれていますが、本州以南で普通に見ることができます。
幼虫の食草はマメ科。
ツマベニチョウ

つま先のオレンジが美しい南方系のシロチョウの仲間。
九州南部、鹿児島県あたりが北限。ハイビスカスで吸蜜する姿は、実にトロピカルな感じ。
ギョボクが食草
ムラサキツバメ

紫というよりも瑠璃色がとても美しい蝶。
後翅に細い尾状の突起があることが、ツバメと呼ばれる理由で、これでムラサキシジミと区別できる。左写真はメス。メスのほうが色鮮やかなのは珍しいといわれますが、いやいやオスも侮れません。(写真下)
一見黒くしか見えないのですが、光が当たると羽の角度で濃い紫からオレンジまで色が鮮やかに変化します。渋く決めた姿がチョウにはどちらが鮮やかに見えているのでしょうか?
ウラナミシジミ

羽の裏面がさざ波のように見えるので、ウラナミシジミというようです。表の青もきれいです。羽の尾状突起が曲がっていてかわいい。羽をたたんでこれをこすり合わせていると、まるで触覚を動かしているように見えます。これでおしりを頭のように見せて、襲ってくる敵からひらりと身をかわすそうです。写真は♀。

2010/6/22春田浜

アマミウラナミシジミ

ウラナミシジミとよく似ていますが、青と黒のコントラストがより南方系の雰囲気を醸し出しています。
クロマダラソテツシジミ

市川家のソテツの葉に留まっていました。
大発生してソテツの葉を喰う害虫だそうです。ちょっと心配か?
かつては沖縄などで見られる迷蝶と言われていましたが、最近は近畿まで北上して発生しているそうです。

2012/10/06

サツマシジミ

白い羽に黒いまだらがあり、触角や足までまだらな姿は、白豹のようで実に美しい。
安房川の砂州で、水を吸っていました。
ヤマトシジミ

良い出汁がでそうな名前ですが、こちらは蝶。
名前からして日本を代表するシジミチョウのようです。
小さな島まで分布していることから海を渡る飛翔力を兼ね備えているのか、簡単に吹き飛ばされてしまうほど小さいのか?
カタバミが食草だそうです。
ウラギンシジミ

まさに翅の裏が銀色をしています。表はオレンジ系でなかなかきれい。
他のシジミチョウに比べて、羽の形がシャープな感じがします。
マメ科が食草。
アサギマダラ

ゆらゆらとゆったり飛ぶ姿が優雅な美しい蝶。
海を渡る蝶としても知られている。
みつけたら羽にマーキングがないか調べてみよう。遠くから渡ってきたチョウかもしれません。
日本から台湾の範囲で渡る。
テングチョウ

雪の上に行き倒れているのをみつけました。
よもや南の島で雪が降るとは思っていなかったのでしょうか?
ニレ科のエノキなどが食草。本州以南
ツマグロヒョウモン

屋久島でよく見かけるヒョウモンチョウの仲間。
スミレの仲間を食草とするので、庭などでも良く幼虫を見かけます。
蛹は、背中に金色の角があって、美しいです。
写真は左が雌で右雄。
関東以南
タテハモドキ

南方系の派手な姿が印象的です。
こんな蝶に出会うとドキドキします。
アオタテハモドキ

八重山には定着しているそうだが、沖縄本島・奄美では定着は微妙という南方系の蝶。但し九州でも記録が多いということなので、屋久島にやってきても不思議ではない。
写真左はオス。メタリックに光る青がいかにも南方系。名が田川の土手に複数舞っていました。写真右はメスの雨期型(雨期型というところがいかにも屋久島らしい)。
イシガケチョウ

羽の模様が石垣のように見えるから石崖蝶とか。
川原で羽を広げてとまっているのをよく見かけます。
桑科のイヌビワ等が食草。近畿、東海以南
ルリタテハ

水色のラインがきれい。
ユリ科のサルトリイバラ等が食草。全土に分布。
ヒメアカタテハ

よく見かけるツマグロヒョウモンかと思いましたが、少し違うので写真を撮ってみました。
注意するとよく見られるのかもしれません。
市川家の庭に飛んでいました。
アカタテハ

赤みが強く美しい。
市川家の庭に飛んでいました。
リュウキュウムラサキ

熱帯域に広く分布するが、生息地域によって斑紋が異なるそうです。
図鑑で見る限り、屋久島は台湾型に分類されそうです。台湾から琉球列島沿いに北上してきたのでしょうか?
迷蝶とされており、台風に乗って運ばれてきたのかもしれません。

2014/10/02春牧市川家

スミナガシ

黒地に白をあしらった様子が、墨を流したように見えるからか?むしろ墨寿のなかに白を流したように見えます。
アワブキ、ヤマビワが食草。
ヒメウラナミジャノメ

表から見ると蛇の目が3つ。
イネ科のチガヤやササクサなどが食草。
クロコノマチョウ

照葉樹林でみかけた地味な蝶。
森の落ち葉と似た色なので、本当に目立ちません。
イネ科が食草。本州から屋久島まで
ウスイロコノマチョウ

YNACの事務所の窓辺で死んでいました。裏の模様がフクロウみたいですね。
イネ科が食草。奄美以南では定着。屋久島まで定着しているかは不明。
2010/6/25
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トンボ類
アオモンイトトンボ

市川家の池に来ました。
尾の水色がとても鮮やかで、光って見えました。
本州以南
、24mm
リュウキュウベニイトトンボ

市川家の池で産卵していました。
細い尾で直立する姿は、燃焼系を思わせます。
九州南部以南
、31mm
ヤクシマトゲオトンボ

屋久杉の森の川沿いなどでよく見かけます。
尾の先の方(矢印)にトゲがあるのが特徴。
屋久島産のものは、眼の後ろの黄色い線が羽まで続いているのが特徴。
九州、屋久島
、33mm

ハグロトンボ

屋久杉の渓流沿いなどで見かけます。
雄(写真上)はとても美しい光沢がありますが、雌(写真下)はやや地味です。
雄の肩の赤いのは、ダニが寄生しているものです。
本州、九州、屋久島
、47mm
ヤブヤンマ

これまでオニヤンマと記載していましたが、ご指摘を受けヤブヤンマに修正しました。
雌だそうです。
お恥ずかしい限りですが、トンボは難しいですね。
本州以南
、61mm
ギンヤンマ

ギンヤンマってどこが銀なのかと思っていましたが、尾の付け根下面が銀色だったのですね。
全国に分布
、53mm
クロスジギンヤンマ

大きくて色もきれいで見栄えがするトンボです。
本州から奄美大島まで分布
、50mm
ハラボソトンボ

その名の通り、腹というかウエストというかが、きゅっと細い。シオカラトンボの仲間で、市川家の池でなんとなくシオカラトンボに張り合っていた。
九州から南西諸島
、39mm
ベニトンボ

ワインレッドの美しいトンボ。南方系だが最近は北上傾向にある。
九州南部から南西諸島、
24mm

マユタテアカネ

鼻先(矢印)に眉のような焦茶色の斑があるのが特徴。
おかげでなんとなく愛嬌のある顔に見える。
上が雄で、下が雌。
北海道からトカラ中之島まで、
24mm
ネキトンボ

花之江河の木道の上にとまっていました。
羽の付け根が黄色からネキトンボだそうな。
赤トンボらしい色をしていました。
本州〜九州、甑島、黒島、屋久島、中之島、
26mm
ウスバキトンボ

屋久島でたくさん群れて飛んでいるのはこのトンボ。
以前、安房川で群れて飛ぶこのトンボが、羽化した大量の羽アリの腹だけを食べていたのを目撃したことがある。
海を渡るトンボで、南方から日本に北上してくるが、越冬できずに死滅する。
後翅が幅広いのが海を渡る飛翔力の現れか?
全土、
31mm

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セミ類
ヒメハルゼミ

6月になると森で大合唱が聞こえる。
一斉に鳴いていて、雌にちゃんとアピールできているのか心配になる。
屋久島に夏の訪れを告げるセミ。
クロイワツクツク

沖縄と鹿児島にだけ棲む南方系のセミ。
屋久島では8月下旬頃より海岸に近い森で鳴き始める。
姿はツクツクボウシに似るが、鳴き声は全く異なっており、実にユニークである。のんきなものは11月まで鳴いている、秋の風物詩である。
名前は沖縄の生物学者である黒岩氏にちなんでいる。
ツクツクボウシ

ツクツクボウシと鳴くおなじみのセミ。
屋久島では7月頃より鳴き始めて、10月頃まで鳴いているものもある。
そんなに遅くまで鳴いていて、ちゃんとパートナーが見つかるものかと、いらぬ心配をしていたら、左写真のように10月13日に交尾シーンを目撃。ちゃんとやることはやっているみたいです。鳴いていると雌が近くに飛んできて、留まるやいなや、鳴きやめて、直ちに交尾に入りました。ということは最後まで鳴いているセミは、恵まれないセミたちなのでしょうか?
屋久島のツクツクボウシは、方言で鳴くと言われています。ツクツクボウシと連続して鳴いた後の最後の盛り上がりがなく、ジジジジジーと終わってしまいます。雌に恵まれなかったので、最後の盛り上げに力が入らないのでしょうかね。
ニイニイゼミ

シーと鳴く地味なセミ。
夜にも鳴いていることがある。

鳴き声:背後にヒメハルゼミの合唱が聞こえています。林の中ではヒメハルゼミ、海岸林や道路脇などの林縁でニイニイゼミが多いような気がしました。
クマゼミ

7月、8月、真夏の暑い陽射しの強い朝、屋久島の里周辺の林の中で、しゃーしゃーしゃーしゃー猛烈に騒がしく鳴いているのがこのセミ。
このところ年々騒がしくなっているように感じているのは、気のせいだろうか?もともと南方系のセミだが、全国的にも分布の北への拡大が進んでいるのは、地球温暖化のせいだとか。屋久島もそのせいで増えているのかも。
但し騒がしく鳴いているのは人里周辺で、同じ海岸近くでも西部の森では、鳴き声を聞かない。むしろ屋久島の都市化?が進んだせいなのかもしれない。
アブラゼミ

こちらは夏のセミの定番。全国的に多いので、セミといえばまずこのセミを思い浮かべる方も多いはず。屋久島でも里から山まで、分布している。森の中でジジッと鳴いて突然飛び去り驚かされるのはこのセミが多い。ついでにおしっこを飛ばしていくのでご用心。
鳴き声(780kb,MP3)

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カメムシ類
ホソヘリカメムシ

どうみてもアリに見えるが、口が長い針になっている。全く持って奇妙な虫だが、これはホソヘリカメムシの幼生。成虫はスリムなカメムシとなる。
アカホシカメムシ

南九州から沖縄に分布する南方系のホシカメムシ。
写真は色鮮やかなメス。
あまりくさくはないがど派手な色で警告を発しているようです。
フヨウなどのアオイ科の植物が食草。
オオキンカメムシ

アブラギリの葉の裏によくついている。腹面の鮮やかな金属光沢が美しい。幼生時代(写真右端)は、緑の金属光沢があり、宝石のよう。
アカスジキンカメムシ

日本のキンカメムシの仲間ではもっと美しいと言われているようです。
写真は幼虫ですが、その金属光沢に片鱗を伺わせます。
ヤマボウシが食草のようです。
アカギカメムシ

こちらはアカメガシワにつく。背中の模様が人の顔ようでおもしろい。。
ウシカメムシ

見るからにいかつい、ウシのような角を持つツノカメムシ。
黒光りしたほれぼれとするフォルムに魅了されます。
希少な種類だそうです。

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甲虫類
ナミハンミョウ

日当たりのよい砂地などでよく見かけます。
色彩鮮やかで、美しい虫です。タイガービートルの名でペットとして売られているとか?
少し飛んで逃げてはすぐ留まるので、道を先導してゆくようなのでミチオシエとも呼ばれています。
マイマイカブリ

カタツムリを食べる大型の甲虫。
羽が開かないので飛ぶことができない。
ひたすら歩くのみなので、島からはでられない。
体長50mmくらい
オオヒョウタンゴミムシ

クワガタのような大きなあごを持つ大型のヒョウタンゴミムシ。
稀だそうで確実な産地は鹿児島では種子島の西海岸のみだとか?
屋久島では時々見かけます。
体長30mmを越える
クロツヤハネカクシ

森の朽ち木に棲むそうです。ヤクスギランドで見つけました。
羽が小さな鞘に畳まれているので、羽隠しと言われますが、ちゃんと飛べるそうです。大きな顎で、他の昆虫などを食べる肉食性。
体長12mmくらい
ノコギリクワガタ

夜灯火に集まってくるクワガタでは、最もよく見かけます。
ツノが反り上がる大きなものから、真っ直ぐにしかならない小さなものまで、大きさは様々です。
コクワガタ

太い鍬がかっこいい。
屋久島のものはヤクシマコクワガタという亜種に分類されているようです。
ヒラタクワガタ

こちらは大型のクワガタムシ。
屋久島のものはそれほど大きくならないかも。
ヤクシマオニクワガタ

屋久島のものは亜種として、屋久島の名が付けられている。
山で時々見かける。
体長20mmくらい
ネブトクワガタ

背中に縦の筋が目立つ。
大あごの根元に歯があり、付け根が太く見えるからネブトクワガタか?
セマダラコガネ

目がぱっちりとしていて可愛いコガネムシ。
木の葉を食べているそうです。
ヒラタハナムグリ

庭のみかんの花にやってきました。花潜らしいですね。
体長5mmくらいの小さな虫です。
カブトムシ

屋久島のカブトムシはとても小さくて可愛いです。
角の長さが、人差し指の爪の半分くらいしかないものもいます。
コカブトムシ

とても短い角が、カブトムシの仲間であることを、ひそかに主張しています。
体長20mmくらい

アヤムネスジタマムシ

金緑色の金属光沢が美しいタマムシ。
光にかざすと鮮やかに光りました。
体長20mmくらい
オオフタモンウバタマコメツキ

枝の折れ曲がりにうまくフィットしてじっとしていたのは、隠れているつもりか?
でもこの色では目立ってしまいます。
裏返すとこの首の角度を利用して、ぱちっとはねます。
体長30mmくらい
ヒゲコメツキ

見事なヒゲがよく目立ちます。
見かけによらず、小さな昆虫を捕まえて食べるそうです。
夜市川家の灯りにやってきました。
体長25mmくらい
オオナガシンクイ

ラワン材を食べる東南アジア系の虫だそうです。
地球温暖化のせいか、ラワン材を大量輸入したせいか、西南日本にも進出したようです。
市川家の灯りにやって来ました。
体長12mmくらい
キボシカミキリ

身体に黄色い斑紋があります。
この形にいろいろとあるようで、写真のようにかわいいハートマークがあったりします。
ちょっとおしゃれですね。
イチモンジハムシ

胸に4つの黒い斑が並ぶ。
西部の花崗岩の蜂の巣状風化に集団でかたまっていた。
イヌビワやオオイタビの葉を食べるらしい。

体長7.5mmくらい
ミツギリゾウムシ

写真はオスで象のような口の代わりに大あごがある。
メスはゾウムシらしく口は細く伸びる。
ツバキシギゾウムシ

長年会いたかったツバキシギゾウムシに、ついに出会うことができました。
屋久島のツバキはその実がとても大きくリンゴツバキと呼ばれています。
その大きな実に口吻で穴をあけて、中心にある種子に卵を産むというので、さぞ長い口をしていることだろうと期待していました。
最初は口を実につっこんでくるくる回転しながら穴を掘っているところでしたが、灯りを照らすとあわてて
長い口を抜いて逃げ出しました。実にしなやかに曲がります。やはり長い長い口吻でした。物差しで測ると17mmくらいありました。日本各地のものでは15mm以下のものが多いようで、やはり屋久島のものは特別長い口吻を持っているようです。
捕まえたらこの長い口吻をつきた立てて、攻撃してきました。痛くはありませんがしなやかに曲がる強い口吻はサーベルのようでもあります。

回転しながら長い口吻を根元まで射し込んで行きました。

長さを計ると17mmくらいありました。
クリシギゾウムシ

こちらは栗につくシギゾウムシ。
この長い口で栗のイガの上から穴を開けるようです。甲冑をまとったような形をしているので、平気なのでしょう。

体長8mm
オオゾウムシ

夜、市川家の灯りにやって来る大型のゾウムシ。
体長20〜30mm

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蟻蜂類
アコウコバチ

アコウやガジュマルのようなイチジクの仲間は、アコウにはアコウコバチ、ガジュマルにはガジュマルコバチというように特定のハチが受粉の役割を担っています。写真はアコウの実からでてきたアコウコバチです。
写真左中央の黒い虫は産卵に来た雌で、既に産卵が終わったのか、羽が取れて死んでいます。一方写真右の飴色をしているのは、生まれてきた雄で、生まれてきた雌が実に穴を開けて飛び去った後に、取り残されていたものです。雄はもともと羽もなく、この実の中でせっせと交尾をして、外へ飛び立つことなく一生を終えます。
アコウはアコウコバチがいなければ受粉ができず種を作ることができません。アコウコバチはアコウがいなければ産卵できず、子孫を残せません。抜き差し成らない何とも不思議な共生関係です。体長1mmくらい
セグロアシナガバチ

庭木の薮の中に巣を作っていました。
この手の蜂は刺されるとかなり痛そうで怖いです。
20〜24mm
コマルハナバチ

花粉の媒介で重要な役割を果たしているハチ。
屋久島あたりが南限のようです。
12〜26mm
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ナナフシ類
トゲナナフシ

屋久島で比較的よく見かけるナナフシ。
トゲトゲでいかつい感じ。
単為生殖で増えるため雄は知られていないとか?
ということは全てクローン?
♀70mm
ニホントビナナフシ

羽があり、飛ぶことができるナナフシ。
本州から沖縄に分布するが、屋久島以南では、両性生殖するということで、写真は本土では見ることができない雄のトビナナフシ。
本土では単為生殖するが、なぜそのような分布になっているかはわかっていない。
♂38mm♀55mm
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バッタ・コオロギ類
シブイロカヤキリ

渋色といわれるだけあって、渋い虫です。
バッタはどれも似ていては難しいですね。
36-46mm
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その他
アオバハゴロモ

集団で木の枝にとまっていて、人が近づくと、ひらひらと舞い上がります。これをサルが捕まえると、アッという間に口に放り込まれます。
右の綿毛のようなものが、この虫の幼虫。捕まえようとするとぴょんとジャンプして逃げます。
本州から沖縄
ヒラタミミズク

左右に角ばった感じが鳥のミミズクに煮ているということでミミズク科に属しています。
幼虫がまた奇妙な姿をしており、ぺらぺらの葉っぱのようです。こんなに薄い生き物は驚きです。
九州から沖縄と南方系の昆虫です。
12mm〜17mm
オオヒシウンカ

セミによく似た奇妙な姿をしていますが、なんとなく頭が角張っているので、菱ウンカなのでしょうか?ネムノキに寄生するそうです。
本州から九州
12mm〜13mm
テングスケバ

天狗のように頭の先が突き出た個性的なフォルムをした虫。ボルネオのランタンバグを思い出すがはるかに小さい。
仮面ライダーディケイドのような縦縞の柄も美しい。
イネ科の草本につく。
本州から九州
13mm〜14mm
ツマグロオオヨコバイ

市川家ではよくマンゴーの葉の上にいる。
鮮やかな色合いでよく目立つ。
横歩きで逃げるのでヨコバイと呼ばれる。
本州から九州
13mm
オオチョウバエ

丸い羽がかわいらしいチョウバエの仲間。
蝿というよりはむしろ蚊に近い仲間だそうな。
幼虫が排水管の汚泥を食べて暮らすとかで、風呂やトイレの壁面にとまっていることが多いようです。
見たとおり見た目はかわいいのですが、不快害虫とされています。
配水管で生きられるからなのか、幼虫を食すと腸の中で生き残り、腹痛や下痢を引き起こす、ハエ症をおこすこともあるそうなので、排水管はきれいにしておきましょう。
全国に分布
4mm〜5mm
ホシウスバカゲロウ

幼虫はいわゆる「アリジゴク」。
中途半端に長い触角が意表をつく。
全国に分布
30mm〜35mm
ツノトンボ

一見トンボのように見えるが、触角が以上に長い奇妙な虫。
トンボよりは、上のウスバカゲロウに近いらしい。
写真はメスで黄色みが強く、腹部が太くなっている。
夏の夜、灯火に飛んでくるのを見かける。
本州〜九州
開帳63mm〜75mm
ツマグロカマキリモドキ

蜂のような姿にカマキリのような鎌を持った奇妙奇天烈、キメラのような虫。
はじめてみたときには本当に驚きました。下のヘビトンボに近い仲間だそうです。
夜、灯火にやってくるのを見かけます。
本州〜九州
開帳32mm
ヘビトンボ

首の長いニョロっとしたところが、ヘビなのでしょうか?
幼虫は清浄な水に棲む水生昆虫なので、屋久島の水は合いそうです。
この幼虫は「孫太郎虫」といわれ、子供の疳の薬や駆虫剤、胃腸薬などとしても用いられたそうです。
捕まえると口から黄色い液を吐き、気持ち悪いです。
屋久島にはヤマトクロスジヘビトンボというのもいるそうです。
北海道〜九州
開帳85mm〜95mm
サツマゴキブリ

岩の下など物の隙間に住む森林性ののどかなゴキブリ。羽が退化しているので飛ぶこともなく、台所のゴキブリのように素早く走ることもない。
屋久島ではアマメと呼ばれごく身近に親しまれている虫です。
ここに紹介するためにネットで調べてみると実に面白い虫です。
いわくゴキブリ界のウォンバット!ウォンバット好きの私には聞き捨てならないこの話は、一度産んだ卵鞘をポケットに入れて持ち歩くことから、まるで有袋類のようだということらしい。有袋類といってもいろいろあるが、ぽっちゃりとした姿がウォンバットだったのでしょう。
他にもペットとして売られているとか、漢方薬になるとか、愛されています。
四国足摺岬、九州南部、南西諸島
25mm〜35mm
ヒメマルゴキブリ

かわったダンゴムシだと思って撮影した写真が、池田君のYNAC通信によるとゴキブリだとわかった一枚です。確かに良く見ると足は6本しかなく、昆虫であるのは間違いありません。
そう思ってみるとなんとなく上のサツマゴキブリを丸くしたようなフォルムです。
こちらの方がよりペットにしたくなるかわいさがあります。
ダンゴムシのように見えるのはメスだけだそうです。
大隅半島〜南西諸島
10mm〜20mm
キョウトキハダヒラタカゲロウ

まっ黄色でとても美しかったので思わず撮影しました。
写真は亜成虫で成虫は羽が透明になります。
亜成虫というのは、カゲロウだけにある特殊なステージのようで、一般的にはさなぎの段階のようです。
西部照葉樹林にいました。
本州〜九州
アミメクサカゲロウ

草色の身体と透明な羽が美しいクサカゲロウの仲間。
羽を広げてとまるので羽の美しさが際立ちます。
本州〜九州
開帳44mm〜52mm
ヒトツモンイシノミ

半山1号橋の下で岩の上を歩いていました。
シミかと思っていたのですが、イシノミの仲間だったようです。
いずれにせよ昆虫が羽を獲得する前の原始的な体制を持つ、古いタイプの昆虫です。
本州〜九州
12mm〜15mm
コケシロアリモドキ?

前足が膨らんでいて、細い針のようになった先端から糸を出して巣を作ります。そんなことから紡脚目に分類されています。この絹は世界で最も細い絹だそうな。
一般に樹皮の窪みに巣を作り、樹皮を食べているそうですが、屋久島では花崗岩の割れ目にいました。岩は囓れないでしょうが、ひょっとすると新種かもしれませんね?
8mm


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