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コテングコウモリ(Murina
ussuriensis)
半山の森の中で、古いキツツキの穴を覗いたら、中から小さな毛玉が1個出てきた。
一瞬ヤマネかと思ったが、ヤマネは屋久島には棲んでいない。なんと羽をたたんで丸くなったコテングコウモリであった。
コテングコウモリは西南日本ではあまり記録が多くない。
屋久島にも記録はあるものの、1940年のもので、最新の哺乳類図鑑には、分布地としての記載がされていないようなありあさまである。貴重な映像かもしれない。
冬場の渡りでやってきたのかもしれない。
1997/12/28 撮影 山岸氏
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キクガシラコウモリ(Rhinolophus
ferrumequinum)
白谷の岩屋の天井に1匹のキクガシラコウモリがぶら下がっていた。羽の間から覗く、独特の形をした鼻から、超音波を発信しているようだ。ライトで照らすと、小刻みに震えているように見えたが、羽があるくせに全く逃げようとはしなかった。
1998/10/19
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コキクガシラコウモリ |
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モモジロコウモリ(Myotis macrodactylus)
白谷の岩屋で、秋にはこのあたりにキクガシラコウモリがぶら下がっていることがあると指さしたその先に、見かけない黒い固まりが目に入った。親指大の黒い固まりは、よく見ると足と羽の爪で天井にしがみついている小さなコウモリであった。これまで屋久島では確認されていなかったコウモリで、大学の先輩でコウモリの専門家である奈良教育大の前田喜四雄さんに写真を送ったところモモジロコウモリと教えていただいた。最近徳之島で確認されたそうで徐々に南西諸島での分布が確認されつつあるようです。普通は洞窟で100頭以上のコロニーを作るそうだが、ここでは1頭で寒そうでした。
2007/3/23
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ユビナガコウモリ(Miniopterus fuliginosus)
田代海岸の海食洞にはコウモリが多く棲む巨大洞窟があります。
その中には、ユビナガコウモリの大群がコロニーを作っています。
毎年この洞窟で繁殖もしているようで、夏には子供抱いているものも見ることができます。
この洞窟には、他にもキクガシラコウモリやモモジロコウモリが棲んでいます。
ずっとアブラコウモリだと思っていたのですが、2010/9/5のDavid Hill氏の講演で屋久島にユビナガコウモリがいることを知りました。洞窟に群居する姿は、まさにユビナガコウモリです。 |
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アブラコウモリ(Pipistrellus abramus)
湯泊の仁賀野の浦にある4連海蝕洞窟の一つに、コウモリ洞窟がある。
といっても地面に糞塊が盛り上がっているだけで、今までその姿を見たことはなかった。
5/25シーカヤックでこの入り江を訪れた際、ついに1頭のコウモリを発見!
糞塊の量からすると、もっとたくさんいても良さそうなのだが・・・
アブラコウモリは、家屋でコロニーを作ると言われているが、屋久島では、橋の下や洞窟にアブラコウモリのものらしい糞塊を見かけることが多い。
アブラコウモリはもっぱら家に棲むということなので、ひょっとするとこれはユビナガコウモリかもしれません。ごめんなさい。
2000/5/25川鍋さん(写真提供)
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ノレンコウモリ |