お客様インタビュー
静岡県在住、静岡大学准教授、スクールカウンセラーの小林朋子さんは、2005年から年に2~3回屋久島を訪れています。屋久島を訪れるときは、必ずYNAC(ワイナック)にガイドを依頼しているという小林さんに、屋久島とYNACについて詳しくお話をお聞きしました。
もくじ
- ダイバー歴20年の小林さんを驚かせた屋久島
- 小林さんが体験した屋久島YNACのツアー
- 屋久島のガイドをYNACに頼む理由
- 「本当に自分が大切にしたいこと」
- 縄文杉を復興のシンボルに
- 大人の女性におすすめ「屋久島で温泉スィーツ!」
- YNACにガイドを頼もうとお考えの方へのメッセージ
- 今後の期待と評価
ダイバー歴20年の小林さんを驚かせた屋久島
小林さんはどのくらい屋久島を訪れていますか。
屋久島旅行は2005年から始まって、20回以上になります。私はダイビングが大好きで、20年間、いろんな海を潜ってきました。初めて屋久島を訪れた時はダイビングが目的だったのですが、一年後、YNAC主催のツアーに参加して、屋久島の森に『ばきゅ~ん!』って胸を打たれました。それから、一年に2~3回は屋久島を訪れています。
「最初は、屋久島の海に潜りたかった」
屋久島の森を訪れたとき「これは、すごい!」と
そのときのYNACのツアーについて、詳しく教えてください。
2006年3月にYNAC主催のツアー「自転車で屋久島を一周するエコツアー(一泊二日)」があると聞き、友人と2人で参加しました。参加者は4人で、スタッフが4人でした。素晴らしい景色を見ながら自転車で縦走するツアーは、今まで体験したことがない楽しさでした。その日の夜は、浜辺で夕陽を眺めて、海の近くでキャンプをしました。食事はYNACのスタッフが手際良く作ってくれて、美味しさに感激しました。たき火を囲んで屋久島名物の「いそもの」料理を肴に地酒の焼酎を飲み、ツアーに参加した方とも仲良くなれて、楽しい時間を過ごしました。それからずっと、YNACにガイドをお願いしています。
YNACを知ったきっかけはなんですか。
初めての屋久島旅行の時、友人が貸してくれた田口ランディさんの著書「癒しの森 ひかりのあめふるしま 屋久島」がきっかけでYNACに興味を持ち、いつか機会があればガイドをお願いしたいと思っていました。最初の旅行は知り合いの紹介で別のガイドさんにお願いしていたのですが、一年後に自転車での屋久島一周ツアーに参加してからは、屋久島に行く時は、まずYNACの小原さんに相談しています。
「癒しの森」の著書で、YNACのM氏、O氏、I氏の3人が登場していますね。
「この本がきっかけで、
YNACを知りました 」
はい。M氏はYNACを創設した松本さんで、O氏とI氏は、小原さんと市川さんのことです。みなさん屋久島ガイドのエキスパートです。小原さんに初めてお会いしたとき、森本レオさんの声にそっくりでしたから、すぐにわかりました。本に書いてあったとおり、癒し系の声でした。
初めて屋久島の森に行った時の感想をお聞かせください。
屋久島の森は、圧倒的なスケールでした。自分が小さな動物として、大きな自然の一部に包まれているような感覚でした。雨の降る屋久島の森は最高に美しく、キラキラと光る緑色の世界に感動しました。
小林さんが体験した屋久島YNACのツアー
2006年から今までのYNACに頼んだガイドプランを教えてください。
たくさんあるので、主なものをこちらにまとめます。
年月 | YNACコース | ひとくちメモ |
---|---|---|
2006.3月 | 島内一周MTBツアー | 一泊二日、自転車で島を一周するツアーで屋久島に惚れる |
2007.3月 | モッチョム岳登山 | 山ガールに転身、装備を整え、いざ登山。山頂の眺めは爽快 |
2008.3月 | 蛇之口滝 | 照葉樹の森を歩き、沢を渡り、大迫力の蛇之口滝へ |
2008.6月 | 口永良部島(クチエラブ) (特別プラン) |
幻の島に渡航!暴風雨の宿で、セルフメンテナンス |
2008.9月 | 沢登り川原北谷 | 女性も安全に渡れるよう、お手本を見せてサポートしてくれた |
2008.11月 | 宮之浦岳~花山歩道縦走 | 素晴らしい景色の中、野外の食事も最高です |
2009.3月 | 栗生~大川之滝 | 心の疲れを吹き飛ばすような大滝の景観 |
2009.7月 | 屋久島皆既日食 | 皆既日食は雲に覆われ、やけ酒パーティしました |
2010.3月 | 屋久島滞在 | 小原さんが講師を務める苔観察会に参加 |
大きな屋久杉ですね。森を歩いたり、沢や滝で泳いだりするのは、気持ちがいいでしょうね。
最高に気持ちいいです。子供の頃に戻ったように、無邪気になれました。樹齢1000年以上の大きな屋久杉に、様々な植物が寄り添って、共に生きている姿に感動しました。
屋久島の自然の中でいただく食事が、なんとも美味しそうですね
はい、野外の食事は大きな楽しみでした。屋久島はお水も空気もきれいで、YNACのスタッフは料理上手だし、自然の中を動き回って、お腹はペコペコ。美しい自然の中でいただく食事は、最高でした。
たくさんある屋久島ガイドの中でずっとYNACを選ぶ理由
屋久島にたくさんのガイドがある中で、YNACを選び続けるのは、なぜですか。
初めて参加したYNACのエコツアーがとても楽しくて、充実していたから、ずっとYNACを選んでいます。それまでにも、何度か別の会社のガイドさんに依頼したことがあり、特に不満はありませんでしたが、YNACと出会ったら、もう他の会社に頼む理由が見つからないんです。YNACのツアーは、人の匂いがしない深い森の中で、人も「いきもの」として森の一部になれるという、貴重な体験をさせてくれます。彼らは、私を観光客ではなく、森の一部にしてくれるから、また頼みたくなるのだと思います。
YNACのガイドは何が違うのでしょう。
たくさんありますが、大きく4つに分けてお話します。
- 他社との違い (1)
博物館級の知識の豊富さプラス、感動がついてくる - YNACのスタッフの知識は博物館級で、あらゆる質問に答えてくれます。知的好奇心が満たされるし、その答えが奥深く、心にしみるんです。帰ったら誰かに話したくてたまらなくなるんですよ。屋久島だけでなく、地球の自然や環境に関する引き出しが大きいことに驚かされます。深い情報をわかりやすく、面白く伝えてくれるけれど、ツアーの雰囲気はゆったりしていて、のんびり自然を楽しもうという遊び心に満ちています。
- 他社との違い (2)
ツアーでつくる食事が美味しい - たとえば、一泊二日の登山コースなら、朝出発して、昼食と夕食、朝食、そして昼食と、4回の食事が用意されています。地元で調達した野菜などをふんだんに使った野外での食事は、最高です。海辺にいるときは、「いそもの」と呼ばれる貝類をみんなでとって塩ゆでにしたり、炭火で焼いたりしました。沢で川海老をとってくれたこともあります。屋久島のきれいな水で茹でたうどんも、スープやお味噌汁も本当に美味しかったです。(※注1)
- 他社との違い (3)
安全管理、タイムマネジメントが上手だから、安心して任せられる - 滝や、沢のぼりは、危険も伴いますが、YNACのガイドは安心です。たとえば、ツルツル滑る岩を登るときは、ロープを固定し、最初にお手本を見せて丁寧に教えてくれます。私たちが安全に渡りきるまで、常にサポートしてくれます。無理のないスケジュールなので、リラックスして楽しめました。私たち女性のペースに合わせてくれるのも嬉しかったです。
- 他社との違い (4)
フィーリングにぴったりのプランを選んでくれる - 不思議なのですが、今まで、「ここに行きたい」と場所や地名を指定したことはないのに、いつも、ぴったりの場所に連れて行ってくれるんです。「しっとりしたい」「さわやかになりたい」「冒険したい」なんて、大雑把な話をしただけなのに、その気分を最大限に盛り上げてくれる場所へと案内してくれました。「なんで、YNACは私たちの行きたかった場所がわかるんだろう」って、びっくりしました(笑)。(※注2)
YNACのツアーで屋久島を深く感じていくと、日々の生活で感じているこだわりやいろんな思い、考え方がだんだんと、どうでもいいことになっていくんです。すごくシンプルになるというか、本当に自分が大切にしたいことが、残っていくような感じになるんです。
(※注1)ツアー用にお弁当を仕入れる場合でも、島内で手作りしている美味しいものを頼んでいます。
(※注2)いつもぴったり、というわけにはいかないかもしれませんが、よくお客様と連絡をとりあって、ご希望があれば、必要に応じて、喜んでいただけるツアーをご紹介するよう努めています
「本当に自分が大切にしたいこと」
自分にシンプルになるというのは、具体的にどのようなことでしょうか。
日々の生活で、私たちはいろいろな思い、考えを持って過ごしていますが、それが時に自分を迷わせたりします。自分にシンプルになれると、自分の中にもともと備わっているエネルギーが顔を出してきます。そんなイメージでとらえていただけたらと思います。
小林さんご自身にとって、屋久島以外の選択肢もありますか。
屋久島でなければならないというわけではありませんが、自分の中がシンプルで、そして心静かな状態になるために、必要なものが屋久島にはぎっしり詰まっているから、やっぱり屋久島を選んでいます。カウンセラーにとって、セルフメンテナンスも仕事のうちです。屋久島でシンプルかつ心静かな状態を調節することは、私にとって必要なことです。
それは、どうして必要なのでしょうか。
相手の方の気持ちに共感すると、同じ体験をしたかのように辛く苦しい気持ちになることもあります。また被災地でこころのケア活動をしていると、「自分のしていることは役立っているのか」と、ふと無力感を感じることもあります。相手の方にとって本当に必要なサポートを専門家として提供できるように、自分自身のセルフケアをして、自分の心をニュートラルで、静かな状態に保つことは、とても大切だと考えています。
シンプルかつ、心静かな状態を保つために、YNACを選ぶのは特別な理由がありますか。
私は少しでもプロフェッショナルとして、質の高い支援をできるようになりたいと思っています。なのでYNACのスタッフの「プロ意識」の高さには、とても好感が持てるんです。例えば、話を聴くことは誰にでもできることです。けれども、カウンセラーは「プロの聴く」でなければなりません。ガイドの場合も、一人や、友だち同士で山に行くことはできますが、「プロ」と一緒に行くと、やっぱり違います。YNACはその「プロ意識」がすごいんです。
YNACの小原です。小林さんは、四川大地震や、東日本大震災に際して、カウンセラーとして被災地に派遣され、専門家としてこころのケア活動をされています。四川地震の時は、色々な意味でハードだったそうで、心のダメージを回復するため、なんと帰国インターバルに屋久島滞在期間を組み込んで仕事に当たられていたのです。屋久島の自然のなかで、短期間に自己の回復を図るというプロフェッショナルぶりには、驚き、心打たれました。それほど深く、屋久島を信頼しておられるのかと。
縄文杉を復興のシンボルに
屋久島体験がカウンセリングに役立つという話について、詳しくお聞かせください。
YNACの皆さんから教わったことを、カウンセリングに活かして、復興のシンボルとして中国の方に受け入れていただいた例があります。四川の被災地でのこころのケア活動の際、被災地の支援者、学校の先生、医療関係の方を対象とした心理カウンセリングの研修会を開いたとき、屋久島の縄文杉の写真をパネルで見ていただきました。
屋久島は花崗岩が隆起した島で、岩盤の上にわずか1メートルほどの薄い膜のように土が覆っているだけです。表土が薄いために深く根を下ろすことができず、台風が通るたびに、大きな木々が倒されてしまう過酷な環境で、屋久島の植物は、互いの根を絡ませ合い、大地に根を張り巡らせることで、互いを支え合ってきました。この様子は、災害から復興していく私たち人間のお手本になるのではと考えています。
中国の皆さんにも、縄文杉が3000千年以上にわたって、他の植物と根を絡ませ、助け合って生きているということが伝わったのだと思います。500人ほどが入った会場からは、大きな拍手が沸き起こりました。この研修会に参加された方が、それぞれの持ち場に戻り、被災された方々のカウンセリングをするとき、縄文杉のお話を伝えてくださっていることと思います。屋久島で、YNACの皆さんから聞いた話が、こんな風に自分の仕事の中で、別な角度から繋がっていく時もあって、それがとても楽しいです。
大人の女性におすすめ「 屋久島で温泉スィーツ!」
大人の女性に、 ガイドツアー以外で屋久島のおすすめプランなどあれば、お聞かせください 。
「温泉縦走」と「おいもパン&ヤクスギランド」は大人の女性におすすめです。「温泉縦走」は世界遺産になっている西部林道を車で走って、いくつかの温泉に立ち寄る気ままな旅です。屋久島には地元の方が使っている、公共温泉があるので楽しいですよ。
「おいもパン&ヤクスギランド」は、 島の南側にある「ペイタ」という地元で有名なパン屋さんでパンを買って、ヤクスギランドに行くプランです。ヤクスギランドは樹齢1000年以上の屋久杉と様々な植物が共生している美しい森です。杉の寿命は500年と言われているのに、1000年を超えて生きている森には、不思議な魅力があります。森を流れる沢で水を汲み、湯を沸かし、朝挽いたコーヒーを入れて、のんびり過ごすのが好きです。スイートポテトみたいなほんのり甘いパンと、コーヒーがよく合うんですよ。(※注3)
旅行の最終日には、温泉に立ち寄って、登山服から着替えます。JRホテルの屋久島温泉には、ドライヤーが完備されているので便利です。その後、荷物を送って、身軽になってから、空港で「いそもの」と地酒の焼酎「三岳」で一杯やって、名残を惜しんで帰ります。
(注3)尾之間のパン屋さん『ペイタ』のいもパンは、美味しいさつまいもがとれる夏の終わりから、冬のころまでの季節限定商品です。ベルギーで修業を積んだパン職人、ペイタのパンは地元の人々にも大変人気があります。
YNACにガイドを頼もうとお考えの方へのメッセージ
YNACにガイドを頼もうとお考えの読者のみなさまへのメッセージをお聞かせください。
「森に行くならガイドさんと一緒に」
- ●ガイドをつけることは安全のためにも大切なこと
- 時折、軽装のまま、手ぶらで食料も持たずに森に入っていく方がいます。安全第一で、ガイドさんと一緒に行くようにしてほしいです。
- ●せっかく屋久島にゆくのだから、質の高い評判のいいガイドを
- 普段は仕事が忙しく、なかなか休みもとれないという方が多いと思います。だからこそ、せっかくの休みは、たとえ短くても思い出深い旅にしたいというお気持ちなのではと思うんです。私もそういう一人です。
- なので年齢やフィーリングにあった「質」の良い旅にするにはどうするか…。せっかく屋久島まで行くのですから、評判が良くて、質の高いガイドさんを選びたいですよね。
- ●ツアーに参加する人たちとの交流が楽しいです。
- 私は、YNACのツアーで知り合って、仲良くなった方々と屋久島で待ち合わせることもあるくらい、いい出会いをいただいています。皆様にも、素敵な出会いと感動がたくさんありますよう、お祈りしています。
今後の期待と評価
YNACへのメッセージをお聞かせください。
行くたびに、忘れがたい感動を体験させていただき、ありがとうございます。私の求めているものを会話の中からさりげなく引き出して、気分にぴったりの場所へ案内してくれるから、毎回びっくりしています。「今度はどんなものを見せてくれるのだろう」と、いつもワクワクしています。
一晩山小屋に泊まって、夜明けの誰もいない縄文杉を見せてくれたこと、忘れられません。もし、観光客で混雑した時間だったら、あれほど感動できなかったと思います。今まで、いろんなところに連れて行っていただきましたが、最高のタイミングでした。じーんと感動している間、人の気配も消してしまったかのように、静かに見守ってくれたこともうれしかったです。屋久島は大好きだけど、YNACがあるからこそ、何度も屋久島へ行きたくなるんだと思います。
休みがとれたら、また行きたいと思っています。その時はどうぞよろしくお願いします。
これからも、たくさんの人々に、屋久島の感動を届けてください。
「今度はどんなものを見せてくれるのだろう」と、ワクワクします。
貴重なお話をありがとうございました。
※ 取材日時 2011年6月
※ 取材制作:カスタマワイズ
※ 本文中の数値、情報はいずれも取材時のものです。