ご家族連れでお子さまが一番喜ぶのは、縄文杉でも白谷雲水峡でもなく、西部のジャングルです!
屋久島が世界遺産に登録された際に高く評価されたのが、亜熱帯ジャングルの様相を呈する海岸線から、照葉樹林、屋久杉林、さらにはまるで亜寒帯のような森林限界を超えたヤクザサ帯まで、植生の垂直分布が島の中にコンパクトに残されている点です。しかし屋久島でも海岸近くの亜熱帯の森は、人が住む場所でもあり、ほとんどの地域で既に失われてしまいました。その貴重な亜熱帯世界がかろうじて残っているのが、この西部林道一帯の森です。本当の意味で海岸から山頂まで連続して自然が残されているのはここだけであり、まさに此処に残された森こそが、屋久島の世界遺産の屋台骨といっても良い森なのです。その世界遺産の森で1日過ごそうというのがこのツアーです。
特に目を引くのが奇怪な姿をするガジュマルやアコウの巨木たちです。志戸子や中間で見られるこれらの樹木とは、全くスケールの違う野生の姿に息をのむことになるでしょう。そこにオオタニワタリが着生し、クワズイモが茂る姿は西表島にでも行ったかのような錯覚に陥るかもしれません。このツアーでは、ガジュマルやアコウの奇怪な生態をわかりやすく紹介します。
また一年中木の実が実る亜熱帯植物が繁茂する低地の森は、ヤクザル・ヤクシカにとっても最も住み心地の良い森です。しかしそのような居心地の良い場所には人間が威張っているので、彼らには残念ながら住み難い。この西部一帯は、現在全くの無人地域となっており、屋久島でもこれらの野生動物の生息密度が最も高い、まさに野生の王国となっています。
特にここでは、餌づけは行われていないので、本当の意味でのサルやシカの自然な生活を間近に見ることができます。餌付けされている動物を除いて、これほど間近に野生動物の姿を観察できるのは、おそらく全国でもここだけなのではないでしょうか?渡りの季節には、ヤツガシラやギンムクドリなど珍しい野鳥が訪れるのもこの地域の特徴です。
また海岸の景色は絶景で、円い水平線は東シナ海の雄大なスケールを感じさせます。見通しがよい日には、沖に浮かぶ口永良部島も手に取るようにくっきりと見ることができ、遠くトカラ列島の島々も眺めることができます。
暑い夏には、川で泳いで、ひとときの涼しさを満喫することができます。
生命の濃い息吹が溢れる西部の森へ、是非お越し下さい。
夏はこんな綺麗な川で泳いで遊びます。
ヨシノボリやヤマトヌマエビ等の生き物も棲んでいて、子ども達は水遊びに大はしゃぎです。(大人も!) |
展望大岩からの大絶景。 |
トピックス
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サル団子!
寒波の到来で、半山にも冷たい冷たい風が吹いています。こんな日はサルたちも集まってサル団子を作ります。暖かそうですね。
やっぱり絆って大事ですね。
2012/2/19
→過去の記録を見る。
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ガジュマル・アコウの奇怪な生態?
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ガジュマルやアコウは、その姿もさることながら、繁殖の仕方も奇怪です。
実を割ってみると、彼らがイチジクの仲間だということが、良く分かります。
でも時々、割った実の中から、写真のように、うじゃうじゃと小さなハチがでてくることがあります。
このハチは、アコウコバチという名前ですが、イチジクの実の中でいったい何をしているのでしょうか?イチジクを食べたときに、中にはハチがいませんでしたか?
YNACではこんな不思議をわかりやすく紐解きながら、屋久島の生きる仕組みを明らかにしていきます。答えはYNAC・IEツアーで! |
サルとシカとの不思議な関係!
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西部の森は、サルとシカとの楽園です。多くのサルとシカが一緒に暮らしているとお互いに不思議な関係が生まれます。
暗い林床では、シカは草木を食べ尽くして、あまり食べ物にありつけません。
サルは木に登れるので、食べ物には事欠きませんが、行儀が悪いので、木の上で食事を始めると、ポロリ、ポロリとおこぼれが舞い落ちます。
最近の西部では、シカがこのおこぼれで暮らしています。
そうするとまるでサルがシカを餌付けしているようですね!手なずけたシカの背中に、颯爽とまたがって、疾走するサル姿を見るのも間近です???
→動画を見る |
ツアーの流れ
朝、8:00〜9:00頃ピックアップ。
宿泊先によって北周りまたは南周りで西部林道を目指します。
準備体操を済ませ、10:30頃より歩き始めます。
西部ツアーは、山登りではなく、海下りです。西部林道から海へ向けて下りていきます。
但し、帰りは下りた分だけ登らなければいけません。
川原でお昼を食べて、展望大岩へ。海の絶景を眺めてから、登りにかかります。
16:30頃出口へ戻り、宿までお送りします。
※これは基本的な流れです。天候や体力等に応じて変化します。動物に関してはいつも期待通りの姿を見せてくれるとは限りません。
服装・持ち物など
山歩きに適した服装(靴はトレッキングシューズかスニーカー)、水着(夏場のみ)、リュックサック(デイパック程度)、マイ箸、マイ水筒、雨具(登山用のゴアの合羽+折り畳み傘)、帽子、ライト(非常用)、敷物(小)、双眼鏡、防寒具(夏は不要)、行動食(おやつ)等
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