【ブルネイ ジャングル紀行 憧れの熱帯雨林を往く】
YNAC×風の旅行社コラボレーション、ボルネオ島ブルネイのジャングルツアー
2012年4月14日(土)発 6泊7日(内3泊はジャングルの中)
まるで鏡のようにべったりとした水面に果てしなく高い空が映り込む大きな河の上を、巨大なサイチョウが優雅にグライダーのように飛び交う。両岸には尾の長い野生のサルが木の実を食べ、こちらの様子をうかがっている。これからどんな生き物に出会えるのだろう、期待で胸がいっぱいになる。
モーターボートで河をさかのぼると、河の分岐点にコテージ風の小屋が建っていた。ジャングルには熱帯夜がなく、むしろ快適な夜を過ごすことができる。
ブルネイのあるボルネオ島はパーム油を作るために森林が伐採され、世界でも環境破壊が最も進んでいる地域の一つではあるが、ブルネイは天然ガス資源に恵まれているため、大規模に森を切り開く必要がなかった。
そのため、世界有数の貴重な原生林を今も残している。
現地のスーパーガイド、ジャングル・デイブの後に続き、その中へと分け入っていく。
森の中では様々な花が咲き、果実がなり、それらを食べる動物や極彩色の昆虫がうごめく。
熱帯の苔の間にひっそりと咲く蘭の花や、栄養の乏しい湿地帯で虫を捕えながら生きる食虫植物ウツボカズラ、樹高80mにもなる超高木のアランの板根に驚愕し、夕焼けに染まる空に音もなく羽ばたくオオコウモリに見とれる。
夜には水面を蛍が飛び交い、川面をサーチライトで照らすとイリエワニの子供の目が光る。
早朝、サイチョウの大きな声で目を覚まし、ジャングルの湿ったさわやかで穢れの一切ない空気を胸いっぱいに吸い込んで深呼吸をする。
スーパーガイドのジャングル・デイブは、驚異的な視力で動物を見つけることができる。彼の観察眼と、非常に学術的ながらも特徴的なイントネーションの面白い解説は聞くものを自然の神秘の中にどっぷりと浸からせてくれる。
人工物の無い大自然の中で五感を刺激しながら動き回ると、心地よい疲労感に襲われる。コテージでデイブの淹れてくれたマレーシア産の甘いコーヒーをすすりながら、窓の外を眺めていると、大気汚染の一切ない空は徐々に神秘的なまでに色づき、水面は空と全く同じ色で揺れていた。
世界的に貴重なジャングルのひとつ、秘境ブルネイの森を体験しに行きませんか?